長期滞在者が増える2025年、その背景とは
2025年に入り、「長期で海外に滞在する」日本人が急増しています。
特に、オーストラリア・カナダ・ポルトガルなどの国々では、ワーキングホリデー・リモートワーク滞在・長期留学を目的とした日本人の入国数がコロナ禍前を超える勢いです。
一方で、現地医療費の高騰や社会保険制度の違いにより、医療トラブル・保険未加入問題も増加傾向。
「クレジットカード付帯保険で大丈夫」と思っていた人が、実際には滞在90日以降補償が切れていたというケースも多く報告されています。
今こそ、長期海外滞在者のための保険の新常識を知ることが大切です。
💸 世界的に高騰する医療費 ― 1日入院で数十万円も
ここ数年、世界的に医療費が上昇しています。
特に、長期滞在者が多い英語圏の国では顕著です。
たとえばオーストラリアでは、救急車1回の利用で約10万円前後、入院1日で20〜30万円かかることもあります。
カナダでは軽度の骨折治療で40万円以上請求された例も。
現地の公的保険に加入できない日本人長期滞在者にとって、これは大きな負担です。
そのため、**民間の海外旅行保険(長期滞在型)**への加入が事実上必須となっています。
🧳 クレジットカード付帯保険では「長期」はカバーできない
多くの人が「カード付帯で十分」と思いがちですが、長期滞在には不向きです。
一般的なクレジットカード付帯の海外旅行保険は、
- 最長90日までしか有効
- 延長できない
- 疾病治療・救援費用の上限が100万円〜300万円程度
と、長期滞在や重病治療には不十分です。
実際に、現地で体調を崩して帰国できず、延長できない保険の空白期間に高額請求を受けるケースが多発しています。
🩺 長期滞在向け保険で注目すべき3つの補償
長期海外滞在者にとって重要なのは、短期旅行とは違うリスクをカバーできること。
特に次の3点は、2025年以降の保険選びで必須です。
① 疾病治療・救援費用
病気・けがの治療費、入院費、救急搬送、家族の渡航費など。
各国の医療費高騰により、上限1000万円以上のプランが推奨されます。
② 個人賠償責任
滞在中に他人の物を壊した・けがをさせた場合の補償。
現地では訴訟リスクもあるため、1億円以上をカバーできる保険が安心です。
③ 携行品損害
パソコン・スマートフォン・スーツケースなど、長期滞在に欠かせない携行品の破損・盗難に対応。
デジタルノマドや留学生には特に重要です。
🌐 2025年のトレンド:リモートワーカー&ワーホリ向けプランが拡大
損保各社では、長期滞在・デジタルノマド向けプランを続々と発表しています。
特徴的なのは、
- オンライン契約・更新が可能
- 滞在国を問わず世界中で補償が継続
- 帰国後も継続加入できる設計
- 現地医療機関と提携したキャッシュレス治療対応
これにより、従来のように「一度帰国しないと保険更新ができない」という不便さが解消されつつあります。
🧭 保険選びのポイント:期間・地域・職種を考慮する
長期海外保険を選ぶ際は、次の3つを基準に検討しましょう。
- 滞在期間:6か月以上の場合は、更新可能型プランを選ぶ
- 滞在地域:医療費が高い欧米・オセアニア地域は補償額を厚く
- 活動内容:就労・ボランティアなどは補償対象外となる保険もあるため、職種条件を確認
また、日本語対応の現地サポートデスクがある保険会社を選ぶと、トラブル時も安心です。
✈️ まとめ:長期滞在の安心は「出発前の備え」から
長期の海外滞在を安心して過ごすためには、**「医療費の現実」と「保険の限界」**を理解することが第一歩です。
クレジットカード付帯だけに頼らず、自分の滞在期間・目的に合った補償内容を選ぶことで、現地生活の不安を大きく減らせます。
2025年は、海外滞在の形がより多様化する時代。
留学・ワーホリ・リモートワークなど、どんな目的であれ、長期滞在者専用の海外保険を選ぶことが、安心して海外で暮らすための新常識になっています。

